犬の腹水(ふくすい)とは何かわかりますか?
どんな症状を指すのでしょうか?
また、
どんなことが原因でなってしまうのでしょうか?
この記事では
犬の腹水(ふくすい)とは何か、
わかりやすく簡単な言葉で解説していきます。
目次
犬の腹水(ふくすい)とは何か?
犬の腹水(ふくすい)とは文字通りですが、
犬のお腹に水が溜まっている状態のことを指しています。
犬のお腹に水が溜まると
お腹が硬く張っていたり、
お腹が膨らんで太ったように見えます。
このように見た目に変化があるときには
大量の水がお腹に溜まっている状態であるといえます。
お腹にある臓器は、
胃や腸・膀胱・子宮などの
外部とつながっているものが多く、
通常はしっかり閉鎖されています。
しかし、
血液の一種である
腹水がたくさん溜まっている状態は
何かしらの炎症が起きているためで、
その炎症部位に白血球を届ける役割である腹水が溜まったということです。
炎症が治まってくると
自然と臓器の表面から吸収され
なくなっていくのですが、
見た目にわかるほどお腹が出ている場合は
臓器にかなりの負担がかかっている状態です。
犬の腹水(ふくすい)の原因
犬に腹水が溜まる原因には
さまざまな病気と関連していることがあります。
その考えられる病気は以下の4つです。
- 心臓病
- 肝臓機能の低下
- フィラリア症
- 腫瘍
原因①【心臓病】
生まれつきの場合や
年老いて心臓病を患った犬は
心臓のポンプ機能が弱まると
体のあちこちで浮腫みが発生します。
その一つの症状として腹水が溜まることがあります。
原因②【肝臓機能の低下】
犬は肝機能が低下すると
白目や皮膚が黄色くなる黄疸症状や、
腹水が溜まる症状が現れます。
この場合、
肝機能が回復しない限り、腹水はなくなりません。
特に太り過ぎの犬は
肝臓への負担が高まるため、
食事や運動療法が大切となります。
原因③【フィラリア症(犬糸状虫症)】
フィラリア症は
犬が蚊に刺されることで感染する病気です。
フィラリア症で腹水が溜まった場合
原因を治療するのではなく、
対症療法で体の負担を和らげることを優先します。
フィラリア症は予防できる病気ですので
毎年正しい予防法を行いましょう。
原因④【腫瘍】
腹部に腫瘍ができると
腹水が溜まることが多いとされています。
それは腹部内の炎症の場所に
白血球が集まろうとすることで腹水が溜まるという仕組みです。
この場合、
腫瘍を取り除かない限り、腹水はなくなりません。
犬の腹水(ふくすい)の治療法
腹水の治療法としては
次の2つを同時に行っていくのが一般的です。
- 腹水を抜く
- 原因となる疾患の治療
まず、
腹水があると内臓を圧迫するため、
利尿剤を使用して自然と抜けるように促します。
変化がない場合には
外科処置としてお腹に針を刺して排水することもあります。
炎症が治まってくれば
腹水も溜まらなくなりますが、
原因となる疾患がある場合には
治療や通院が必要となるでしょう。
また、
私生活でも腹水が溜まらないような
食事療法や運動制限などを獣医師から指示されることもあります。
まとめ
うちの愛犬、最近なんたが太った?
なんて思っていたことが、
実はお腹に腹水が溜まっていたというケースは多くあります。
もともと疾患があれば
獣医師から説明があるかもしれませんが、
健康に過ごしてきた場合はなかなか気が付きにくいものです。
しかし、
腹水を放っておいていいものではありません。
異変に気が付いたら
速やかに動物病院へ行き、
どんなことに原因があるのか
飼い主として受け止め治療を始めていきましょう。